年金免除や納付猶予の手続 年収や所得に応じた条件 免除のデメリット 継続や追納方法など分析

年金免除

国民年金の保険料が支払えない場合に申請する「免除」や「納付猶予」の制度があります。
収入の減少や失業などにより、国民年金の保険料を納めることが経済的に厳しくなって場合には、未納のままにせず、「国民年金保険料免除・納付猶予制度」を活用するのが賢い方法です。

国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度

保険料の免除や納付猶予が承認された期間は、年金の受給資格期間に算入されます。
ただし、年金額を計算するときは、免除期間は保険料を納めた時に比べて2分の1(平成21年3月までの免除期間は3分の1)になります。
また、納付猶予になった期間は年金額には反映しません。

保険料免除の条件とは

所得が一定額以下なら保険料の免除・納付の猶予を受けることができます。
具体的にどのような条件であれば、どれだけ免除されるのかシュミレーションとともにご紹介します。

・本人が働いている場合
本人・配偶者・世帯主のうち、もっとも所得が高い人の前年の所得が一定額以下の場合、保険料は免除されます

・本人が失業している場合
配偶者・世帯主のうち、所得が高いほうの前年の所得が一定額以下なら、保険料が免除

保険料免除となる年収などの所得にかかる条件

例えば、全額免除のケースとなると、
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であることが条件になります。
(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円

こちら以外にも、4分も3免除、半額免除、4分の1免除とあるので、それぞれ目安を表にしてみました。

世帯の種類 全額免除 4分の1免除 2分の1免除 4分の3免除
4人世帯
(夫婦、子2人)
162万円 230万円 282万円 335万円
2人世帯(夫婦) 92万円 142万円 195万円 247万円
単身世帯 57万円 93万円 141万円 189万円

保険料納付猶予の条件とは

20歳から50歳未満の方で、本人・配偶者の前年所得(1月から6月までに申請される場合は前々年所得)が一定額以下の場合に適用されるのが納付猶予です。
納付を猶予する。ということですから言葉の意味どおり、「納付を先送りにする」といった制度です。

猶予には割合的に先送りにするかなど区分けはなく、全額を猶予するかどうかになります。
条件としては、
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であることです。
(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円

保険料納付免除や猶予の手続きを行うメリット

老齢基礎年金
(受給資格期間への参入)
老齢基礎年金
(年金額への反映)
障害基礎年金
遺族基礎年金
(受給資格期間への参入)
納付
全額免除
一部免除
納付猶予
学生納付特例
×
未納 × × ×

免除や一部納付については、保険料を全額納付した場合と比べて年金額が低額となります。

全額免除の場合、
保険料を全額納付した場合の年金額の2分の1
4分の3免除の場合、
保険料を全額納付した場合の年金額の5/8(平成21年3月分までは1/2)が支給
半額免除の場合、
保険料を全額納付した場合の年金額の6/8(平成21年3月分までは2/3)が支給
4分の1免除の場合、
保険料を全額納付した場合の年金額の7/8(平成21年3月分までは5/6)が支給

また猶予の場合は先のばしになるだけなので、全額支払った場合と支給額は変わることはありません。

年金免除や一部納付の申請方法と継続手続

申請方法
・役所の国民年金担当窓口または年金事務所
申請に必要なもの
・申請書
・本人確認書類
・年金手帳まはた基礎年金番号通知書
申請時期
・いつでも可能

一度申請が通ったら、7月から翌年6月までの最長1年間 保険料免除や納付猶予を受けることができます。
免除猶予を継続する場合は、7月以降に改めて申請することで、継続される運用になっています。

年金免除や一部納付についてのデメリット

国民年金で支払った保険料は、その年の確定申告や年末調整で社会保険料控除として落とせます。
ただ免除となると支払った保険料も減るので、控除額も下がります。
その年の最初に国民年金の免除を受けていた等の場合、年末調整や確定申告で控除する金額が少なく所得税がより多く発生してしまうことがあるようです。

保険料の追納について

未納のままにしておくと、障害や死亡といった不慮の事態が発生すると、障害基礎年金・遺族基礎年金が受けられない場合があります。
ただし保険料免除・納付猶予(学生の場合は学生納付特例)の追納という手続きがあり、
10年以内であれば、後から追納して老齢基礎年金の受給額を満額に近づけることが可能です。

まとめ

今回は国民年金について紹介しました。
老齢基礎年金では、令和元年、40年納付した場合 780,100円となっており、
厚生年金に比べるとまだまだ低い水準で、おそらく年金だけで生活していくことは難しいでしょう。
今月金融庁が公表した、老後年金以外の資産が2000万円必要という報告書をまとめていますが、これは厚生年金で算出したもので、それを国民年金に置き換えると、安心して豊かな老後を迎えるには程遠い現状となっていることがわかります。
(関連記事)
>金融庁が資産形成を促す2000万円の金融資産の不足を生じさせないために提言を盛り込んだ報告書とは

日本初、銀行からの個別提案型ローンサービス
ニュースレター登録、ただいま受付中
画像タイトルや代替えテキスト