奨学金と銀行教育ローンの比較と3つの注意点とは

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日本国内において貸与奨学金受給率の推移

奨学金
出典)独立行政法人日本学生支援機構

18歳の人口は平成4年をピークに減少し、今後はほぼ横ばいで推移する見込み。

更なる高等教育への進学率上昇に伴い、奨学金受給率は右肩上がりで上昇しています。学生全体の3人弱に1人が利用する状況となっており、返済義務のない給付型は一部に限られ、利用者全体の9割弱は返済が必要な貸与型となっています。

日本でも一部で奨学金の返済を滞納しているケースが散見されております。
理由は様々ですが、想定よりも所得が低く返済に充てることができない事情が多くを占めているようです。

また、学費を捻出する方法では、奨学金以外にも教育ローンについて、多くの銀行などの金融機関が商品展開されています。
特徴的な内容をこちらで比較し紹介させていただきます。

奨学金と銀行の教育ローンの違い

銀行の教育ローンについて、基本的には、使途が「子供の教育関係に限定」されたローンで、幼稚園から大学(院)までの各種学校の入学金、授業料、教材費、寄付金などの学校への納付金、下宿費などが融資対象となります。

学費を捻出するために、融資を受ける方法について、国の奨学金制度を利用するか、銀行の教育ローンを利用するのか、比較してみました。

奨学金

借主 学生本人
借り方 毎月定額で振り込み
利息発生時期 在学中には発生しない
返済開始 卒業後から
用途 中学生以下は対象外
申し込み条件 ※世帯年収の上限あり
借入までの期間 20日前後
借入金額 最大350万円まで
金利 年1.76%+保証料(連帯保証人立てる場合不要)固定金利

世帯年収の上限額

子供の人数 世帯年収(所得)の上限額
1人 790万円(590万円)
2人 890万円(680万円)
3人 990万円(770万円)
4人 1090万円(870万円)
5人 1190万円(970万円)

※緩和ケースあり
<子供が2人以内の家庭>
・勤続年数3年
・単身赴任
・被災地の場合

民間金融機関の教育ローン

借主 保護者(親権者)
借り方 一括で振り込み
利息発生時期 借りた翌日から発生
返済開始 借りた翌月から
用途 幼稚園から利用できる金融機関あり
申し込み条件 基本的に安定継続した収入のある方
借入までの期間 最短1週間
借入金額 金融機関により違いあり、1000万円あり
金利 平均年2-3%+変動金利

利用範囲はどれくらいか

利用用途が自由なカードローンやフリーローンとは違い、金利が低く設定されている教育ローンはどこまでが目的ローンの対象範囲でしょうか。

銀行によって対象となる使途は若干異なりますが、学校に納める入学金や授業料だけでなく、パソコンなどの教材費や定期代、住居費、海外留学の費用など幅広い用途に使うことができます。

使い勝手がよく、通常のカードローンよりも借入利率が低いのもポイントです。

教育ローンの3つの注意点

教育ローンには注意してほしいことが3つあります。
以外と落とし穴ですので、見逃さないようにしてください。

1.ローンの対象範囲

国の教育ローン(奨学金)は高校以上の教育資金でないと利用できません。
一方多くの金融機関の教育ローンは、小学校や中学校の教育資金としても利用できます。

学校は学校教育法上などの法律に基づいた学校であれば、たいてい対象になっていると思って問題ありません。
高校や大学などに限らず、専門学校などへの進学の際も対象になることがほとんどです。
ただし、大学入試に失敗して1年間受験浪人する際に通う大学予備校は対象としていません。

奨学金は入学前の費用には利用できません。逆に民間の教育ローンは合格後すぐに利用することができます。

2.固定金利・変動金利

借入額が比較的少額で返済が数年で終了する場合は、固定金利より変動金利を選ぶ方が多いようです。
金利は、借入時点での金利が適用されます。

教育ローンは変動金利のものも多く、金利が上がると予定していた返済額よりも返済の総額が増えてしまう可能性があるので、どちらのプランにするのかは注意が必要です。
借入時に相談できる相手を探しておきましょう。

3.保証料

金融機関の教育ローンの多くは保証人を必要とせず代わりに、保証会社が保証をすることが定石です。
この保証会社に支払う保証料は、金利に含まれていれば問題ないのですが、別途徴収されるものもあります。
そのため、借りる前には表面上の金利だけでなく、金利と保証料の合計額で比較し確認しておきましょう。

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突然の学生ローン肩代わり宣言

2019年5月21日毎日新聞では、アメリカである資本家が396人の学生ローンを全額肩代わりするとような報道がありました。

>毎日新聞|学生ローン全額肩代わり 約44億円 黒人富豪

19日に行われた米南部ジョージア州アトランタの大学で卒業式で、黒人投資家のロバート・スミス氏が祝辞のスピーチに立ち卒業生396人の学生ローンを全額肩代わりすると宣言しました。
米フォーブス誌などで、スミス氏は金融大手ゴールドマン・サックスで数々のIT企業合併を手がけた後、投資会社を設立。
資産総額は50億ドルにのぼる米国で最も裕福な黒人とされているようです。

米国では大学卒業生の約70%が学生ローンを借りており、社会人としてスタートする頃には、平均370万円以上の負債を抱えた状態というデータもあるくらいに、ローン返済に苦しむ学生が増加し、社会問題化している背景があるようです。

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株式会社UPWARDS(一般社団法人Fintech協会会員)代表取締役 村田 1980年生 兵庫県神戸市出身|大手ネット銀行のリスク管理部出身|貸金業取扱主任者の資格取得者 銀行カードローンから、消費者金融のキャッシングについて、ノウハウやフィンテック系のトレンド情報から法律制度まで多彩なジャンルの情報を発信いたします。 現在、融資プラットフォーム「クラウドローン」立上げ中